アプローチ

信じて任せるーお子さんが「愛・所属の欲求」が強い場合のアドバイス

愛・所属の欲求が強いお子さんには、次の3つのポイントを意識しながら信じて任せてみましょう。


  • 人のためになることやお世話をお願いする
  • お子さんの行動が周りの人にとってどう役立っているのかを伝える
  • 状況に応じて見守ったり、一緒に取り組んだりする

愛・所属の欲求が強いお子さんは、人と関わることに喜びを感じます。そのため、お世話やお手伝いなど、人のためになる事柄を任せると、取り組みやすいでしょう。また、状況に応じて一緒に取り組むことで、欲求を満たしながらスキル習得が目指せます。

モチベーションを保つために、お子さんの行動が周囲にどう役立っているのかを伝えるのも効果的です。料理を手伝ってくれた時は「〇〇が手伝ってくれたから美味しいご飯ができたよ」「〇〇のおかげでいつもより早くご飯が作れたよ」などと伝えましょう。

人のために行動できるのが愛・所属の欲求が強い子の魅力ですが、一方で、よかれと思った行動がトラブルの種になることもあります。相手の意思にそぐわないお世話で、お子さんがトラブルに巻き込まれないように、相手に合わせた気遣いの仕方があることを伝えましょう。

相手に合わせた気遣いの示し方

愛・所属の欲求が強い子は「してあげたい」気持ちが強すぎて、周囲と行き違いを起こす可能性があります。



たとえば、弟が積み木に挑戦していて、最後の1個がのせられずにいたとします。この時、愛・所属の欲求が強いお子さんは、弟のために積み木を代わりにのせてあげます。すると、弟に「なんで触るの!」と怒られ、泣かれてしまいました。

このように、悪気ない行動が裏目に出る可能性もあるのです。そのため、お子さんには相手に合わせた気遣いが必要であることをくり返し伝えていきましょう。

具体的には、相手に「〇〇してもいい?」と確認するよう伝えます。もし相手に拒否されたとしても厚意を押し付けず、「わかったよ」と理解を示すように伝えましょう。

相手への気遣い方に正解はありません。だからこそ、「なにかをしてあげる」以外にも寄り添う方法があることを、伝えていきましょう。


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