解説・説明 (子ども)

楽しみの欲求が弱い人

  • 子ども
  • 弱い欲求

楽しさや学びを求める欲求

楽しみの欲求とは「遊び」や「学び」によって満たされる欲求です。この欲求が弱い人は、新しいことやスキルを学ぶこと、ユーモアに触れること、好奇心を満たすことなどを、積極的に求めない傾向がみられます。

楽しみの欲求が弱い子は「目先の楽しさに左右されないタイプ」

考え方や行動の傾向


真っ直ぐ自分のやるべきことにフォーカスできるタイプです。目新しいものには安易に飛びつかない、実直さがあります。性格もまじめな子が多い傾向がみられます。


気にならないこと


  • 新しいことがないこと
  • ユーモアがないこと
  • 探究すること

ポイント

楽しみの欲求が弱い子は、真面目でまっすぐなタイプといえます。何事にも真剣に取り組めるため、本人の努力をきちんと受け止めながら、関わりましょう。

なお、真面目がゆえに「融通が利かない」「堅苦しい」などの印象を与えることもあります。新しい考えに関心が薄い傾向があるため、さまざまな経験を通して、柔軟に考えられるようにサポートしていきましょう。心地よい人間関係が構築できるようになるはずです。

楽しみの欲求が弱い子のための8か条


Base(ふだんの関わり)



まっすぐ真摯に取り組むのがいいところ


楽しさやおもしろみがなくても、物事に取り組めるタイプです。自分のやることや目標に向かって、真っ直ぐコツコツと取り組めます。

保護者の方が見て、お子さんの様子に感心した時は、言葉にして褒めてあげましょう。お子さんの意欲につながります。


できていることに目を向けて


自分で決めたことは実直に行おうとします。その様子に関心することもあれば、頑なに見えることもあるかもしれません。

長い目で考えると、ときには新しい考えを受け入れたり、より良い方法はないか探ったりすることも大切です。お子さんの柔軟性を育むために、もっと良い方法はないかと一緒に考えたり、今の方法は自分に合っているかを検討したりしましょう。新しい方法を試す経験が、お子さんの可能性を広げていきます。


まずは話を聞いて、受け止める


真面目さがあるゆえに、ルールや規則を破る人にイライラしてしまうことも。

そんな時は、どんなことにイライラしたのか、何が納得できなかったかをよく聞いて、「そう思ったんだね」と受け止めましょう。心の整理につながります。お子さんが落ち着いた後は、次はどう行動するか、冷静に考えられるとよいでしょう。


あの子には、あの子のよさがある


新しい考えや違いをを受け入れることに慎重です。自分と異なり、楽しさを優先する人を「ふざけている」と捉えてしまうかもしれません。

そんな時は「こう考える人もいるんだな」と、自分と他人の価値観を分けて考えるよう促しましょう。

「その人のいいところ、1つ見つけてみて」と声をかけると、違った気付きが得られるかもしれません。


Challenge(挑戦するときの関わり)



「なんとかなった体験」で余裕を作る


自ら新しいことに好奇心を持って取り組む傾向が少ないため、 想定外のハプニングに対処する経験が得にくいかもしれません。

そんな時は、キャンプや未経験の行事で不測の事態に対処する経験を積みましょう。「雨が降ってきたら、今あるもので濡れないように工夫する」などの行動でも、対応スキルが育めます。

不確かなことを一緒に経験し、「なんとかなったね」と笑顔で言い合う。そんな体験を重ねて、お子さんの余裕を作っていきましょう。


「好き」を通して「切り口」を増やす


映画・小説・お笑い・マンガなど、好きなことを通して、新しい興味・関心を広げたり、深めたりしていくのもよいでしょう

主人公や作者の気持ち、情景などから、自分とは異なる考え方に触れる経験が積めると、許容力が育まれていくはずです。

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