解説・説明 (子ども)
楽しみの欲求が強い人
- 子ども
- 強い欲求

楽しさや学びを求める欲求
楽しみの欲求とは「遊び」や「学び」によって満たされる欲求です。人は多くのことを学ぶことで生き延び、発展を遂げてきました。読書や音楽鑑賞、旅行、勉強などが欲求を満たすために役立ちます。
楽しみの欲求が強い子は「好奇心・ユーモアあふれるタイプ」
考え方や行動の傾向
ユーモアを好み、なにごとも楽しみたいと思うタイプです。さまざまなことに興味を持ち、常に新たなチャレンジをしようとします。好奇心旺盛で、学ぶことにも意欲的です。
大切にしていること
- 楽しさ
- ユーモア
- 好奇心
- 変化していくこと
ポイント
楽しみの欲求が強い子には、どんなことも楽しめる力があります。知識やスキル習得を目指す際はお子さんの好奇心を活かした関わりが大切です。
また、ユーモアを求めるあまり、冗談がいきすぎたり、不真面目に捉えられたりするかもしれません。好奇心が仇とならないように、自分の考えを適切に伝える方法を教えていくとよいでしょう。その上で、自分を信じて突き進めるよう、サポートします。
楽しみの欲求が強い子のための9か条
Base(ふだんの関わり)

アンテナを折らない
新しいことを学ぶ意欲や、自らの発想を広げていける素質があります。集中していないように見える場合でも、体験や挑戦を通じて、よいところを伸ばしていけます。
好奇心のアンテナの強さに驚く場面もあるかもしれませんが、けしてアンテナを折ることなく、のびのび育てましょう。
ルールを「ワクワク」に変えて
楽しいことに心が大きく動く子です。
ルールや習慣を教える時は「ワクワク」をキーワードに関わりましょう。
例)クイズ方式を取り入れる
「家に帰って、すぐやることはなんでしょうか?」
①カギをかける
②うがいする
③「おはよう」と言う
「床のゴミを綺麗にするのに一番速いのは?」
①掃除機
②ほうきとちりとり
③足にガムテープをぐるぐる巻いて歩く
楽しみながらスキルを習得するために、ぜひお試しください。
変化球をキャッチ
発見や発想がわき始めると、突拍子もない提案をしたり、行動を起こしたりするかもしれません。
人や場所を傷つける言葉や行動は止めますが、それ以外の「変化球」は柔軟に受け入れましょう。お子さんの挑戦や創造性を大いに評価し、育んでいきましょう。
Challenge(挑戦するときの関わり)

失敗から学ばせよう
挑戦に失敗はつきものです。失敗した時はよい点と改善点をサンドイッチ方式で振り返ってみましょう。
(サンドイッチ方式の振り返り方)
- 1. よかったことを伝える
- 2. 改善ポイントを振り返る
- 3. よかったことをもう一度振り返る
このように関わると、お子さんのやる気を削ぐことなく、次のチャレンジに挑みやすくなります。お子さんのモチベーションはキープしつつ、失敗からどんどん学びを得ていきましょう。
境目を知らせる
明るい声やユーモアあふれる行動は、お子さんの魅力といえます。しかし、TPOに合わせた振る舞いを身につけることも大切です。
好奇心や楽しさがいき過ぎた場合は、いきなり叱るよりも「ここではみんな静かだよ?」と気づかせたり、仕草や表情でサインを送ったりして、受け止めやすくしましょう。ユーモアを交えて返せると、無理なく学習していけます。
「楽しかった」を深めよう
勉強や体験したことが「楽しかった」で終わってしまうことも。学びをより深めるために、次のな関わりにトライしてみましょう。
例)
- 上級者や専門家に会って話を聞く
- 本物に触れる体験をする
- コンクールや大会に挑戦する
こうした機会をつくることで、お子さんと同じ興味を持った仲間と出会い、視野が広がるかもしれません。「なぜ」「どうして」や、「もっと〇〇したい」が残る体験を積めば積むほど、自然と学びが深まっていくでしょう。
単純作業こそ、知的好奇心をくすぐる工夫を
変化や新しいことへの興味が強い反面、単純作業に飽きてしまうことも。そんな時は自分なりに楽しむ工夫を見つけていきましょう。
たとえば、自分で規則性を発見したり、関連情報を探したりすると、答えがないことでも楽しめます。問題解決のためなら地道な作業を惜しまないタイプであるため、自分で「楽しい」と思えるスタイルを見つけて、尊重していきましょう。