ダイバーシティ

「どうしたらお子さんが行動したくなるのか?」を考える

「〇〇したい」という欲求を満たすと、心が満たされ、意欲的に活動できます。しかし、小さな子どもは、大人のようにすべての欲求を自分一人で満たすことができません

たとえば「料理をしてみたい!」と思っても、大人の助けがないと、作り方や調理の仕方がわからず困ってしまいます。チャレンジ精神が旺盛な子の場合、見よう見まねで火や包丁を使い、けがをする可能性も考えられるでしょう。

つまり、環境や機会が整っていないと、子どもは欲求を十分に満たすことができないのです。そのため、お子さんの年齢や成長・発達に合わせて、保護者の方がサポートしていく必要があります。

子どもが自分で欲求を満たせるようになる第一歩として、保護者の方が環境調整を行う必要があると覚えておきましょう。

お子さんが納得して行動するために、保護者の方ができることは?


よかれと思って「〇〇したほうがいいよ」「〇〇しなさい」と言ったのに、子どもが思ったように動いてくれない…といった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

しかし、注意したり、叱ったりしても、お子さんは意欲的に行動できません。それどころか、自分のしたいことと違うことを強いられて、反発心が生まれる可能性もありえます

大人の「させたい気持ち」と子どもの「したくない気持ち」がぶつかる前に、お互いにどう行動したら欲求が満たせるか考えてみましょう。また、子どもに行動を強いることが、子ども自ら行動する機会を奪う可能性がることを忘れないようしましょう。

お互いに納得して、意欲的に行動するために関わり方は、次でご紹介します。

子どもが意欲的に行動するために親ができること


子どもが意欲的に行動するために親ができることとして、次の3Stepがあります。


  1. 1. 子どもに「〇〇する?しない?」と尋ねる
  2. 2. 親がしてほしいことは「私はした方がいいと思うよ」と意見を伝える
  3. 3. 本人の判断・行動を見守る

この関わり方を宿題を促す場面で活かすと、次のようになります。


  1. 1. お子さんに「いま宿題やっちゃう?あとでする?」と尋ねる
  2. 2. 「私は先にしたほうがいいと思うよ」と伝える
  3. 3. お子さんがどう判断して行動するか、見守る

この時、お子さんが宿題を後回しにして困ったとしても「だから言ったでしょ!」と叱るのは控えましょう。

それよりも「いやぁ、困ったね」「宿題終わっていたら〇〇できたのかな」「私も〇〇してほしかったなぁ」と声をかけられると、お子さんの学びにつながります。また「次どうしたらいいか、一緒に考えようか」と提案することで、お子さん自ら振りかえる機会が持てるはずです。

今より少しだけ、伝え方や考え方を変えると、お互いにイヤな気持ちにならずに行動できます。保護者の方もお子さんも、お互いの欲求を尊重した伝え方を意識して、「言いたいこと」や「したいこと」を伝えていきましょう。


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