心構え・考え方
良好な家族関係は子どもの「幸せ」につながる

2011年、イギリスのエセックス大学にいたジョン・アーミッシュ教授は、「10~15歳の子どもが自分の生活にどれだけ満足しているか」について調査しました。約4万世帯を対象にした本調査では、次のような結果が出ています。
- 両親の関係が良好だと、子どもの幸福度が高い
- 親子で穏やかに話す機会があると、子どもの満足度が高い
各項目について、くわしく見ていきましょう。
両親の関係が良好だと子どもの幸福度が高い
ジョン・アーミッシュ教授によると、両親の関係が良好な家庭では、子どもが「幸せだ」と感じやすいと報告されています。

上記のグラフでは「夫婦関係がよい」と答えた母親と「幸せだ」と回答した子どもの割合が、比例しています。つまり、母親が「夫婦仲がよい」と思っている家庭では、子どもの幸福度が高い傾向にあるといった結果が出ているのです。
一方、父親の回答結果と子どもの幸福度は、母親のように比例していません。しかし、子どもが「不幸」と感じている家庭と「非常に幸せ」と感じている家庭に10%ほどの差がみられており、父親が「夫婦関係がよい」と思っているほうが、子どもが幸せと感じやすいのは明らかでしょう。
以上のことから、両親が良好な夫婦関係を築くことで、お子さんにポジティブな影響をもたらすことができるといえます。
親子で穏やかに話す機会がある家庭では、子どもの満足度が高い
同調査では、親子で穏やかに対話する時間が、子どもの満足度につながるという結果も得られています。
子どもが親とけんかしたり、親と重要な事柄について話し合ったりする頻度
子どもが家庭生活に完全に満足している確率(両親との関係別)

上のグラフでは「週に1回以上両親と喧嘩しない」かつ「重要なことを親子で話し合う機会がある」家庭では、子どもの満足度が高いという結果が出ています。
「週に1回以上両親と喧嘩する」と答えた子や、「両親と重要なことは話し合わない」と答えた子の満足度と比べると、その差は明らかです。
お子さんの年齢やご家庭の状況によって、親子でぶつかる時もあるでしょう。しかし、今回の研究結果を見るかぎり、Zといえるでしょう。